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“行動”と“決定”のデータをつなぎ、より良いマッチングへ。『マイナビ転職AGENT』はさらなる挑戦へ



今、日本社会は人材に関するさまざまな課題を抱えている。慢性的な人手不足の一方、転職へのハードルが低くなることで潜在的な転職希望者も増え、採用手法が多様化する中、企業はますます人材獲得が難しくなっている。このような転職市場の変化を背景に、2025年12月『マイナビAGENT』は、『マイナビ転職AGENT』へブランドリニューアルをした。総合求人情報サイト『マイナビ転職』との連携を強化したことで、何を目指すのか。担当役員の坂本宏に聞く。

“転職したい”の温度感はさまざま。多様化する転職市場

総務省の労働力調査※によれば、日本には約1,000万人の転職希望者がいるという。労働人口は減っているものの、転職したい人は増加しているこの市場を、どう見れば良いのだろうか。

※総務省統計局「労働力調査」

 

「現在、転職は一般的なキャリアの選択肢として定着しつつあります。以前は、不満がたまってコップから水が溢れるように“もういやだ!”といって転職を決意するようなケースが多かったですが、今はもっと気軽に転職を考える方が多いのです。漠然とした不安を抱えていたり、もっと違う働き方を模索したり、自分の市場価値を知りたいと考えていたり、転職希望者が1,000万人といっても、温度感はさまざまだと思います」(坂本、以下同)

 

転職が一般的なキャリアの選択肢となった今、より良い人材を求める企業側にはどういった課題があるのだろうか。

 

「企業が事業を拡大するにあたっては、新卒採用のように一括で多くの若年層を採用するというニーズがありますが、そもそも若年層自体が減ってきているので、なかなか思うようにはいきません。そんな市場の変化に加えて、採用手法も多様化しています。以前と比べて、人材紹介を活用した採用や、SNSを利用してダイレクトリクルーティング、求職者自身がプロフィールを登録し、企業からのスカウトを待つサービスなど、選択肢は大きく広がりました。転職希望者も、採用する企業も環境が変わってきているので、単体のサービス、ひとつの手法では限界が見えてきたというのが、現在の転職市場の状況です。」

 

そんな背景を踏まえ、マイナビはどうしたらいいのかを考えて行く中で、『マイナビ転職』の求人メディアとしての情報力と、『マイナビAGENT』の人材紹介の専門性を連携させ、よりよいキャリア支援のサービスとして生まれたのが『マイナビ転職AGENT』だ。


2つのサービスの“行動”と“決定”のデータをつなぎ、マッチングの精度を高める

『マイナビ転職AGENT』は、2つのサービスのいわば“いいとこ取り”をしたサービスとして誕生した。何が新しくなり、どこが強化されたのだろうか?

 

「まず『マイナビ転職』は求人メディアですから、求職者が自分で求人を探し、自分で応募します。ただ、求人情報から受ける印象は個人に委ねられるので千差万別です。その印象が実態と一致していればいいのですが、もしかしたらズレている可能性も否定できません。一方で、『マイナビ転職』は登録者数も求人数も多く、幅広い人にリーチできるので膨大な“行動データ”が蓄積されます。つまり、登録した求職者がどのような過程をたどって、どのような求人に応募しているかという行動データを分析することで、求職者のニーズや最適な求人を提案するための手がかりになるのです」

 

一方で、求職者に伴走してより良い転職へとサポートするのが、『マイナビAGENT』だった。求職者は、自分だけでは得られない情報を得ることができる。

 

「『マイナビAGENT』の場合は、たとえば“求人票にこう書いてあるけれども実態はどうなんだろうか?”といった求職者の質問に対し、担当のキャリアアドバイザーが詳細な情報も含めて求職者へ説明できるのがメリットです。求人メディアほど幅広くリーチできるわけではありませんが、求職者が選考を経て、どのような企業に入社したのかという“決定データ”が蓄積される。こんなキャリアの人が、このような企業に採用されているというデータを積み重ねていくことができるのです」

 

つまり『マイナビ転職AGENT』が目指すのは、『マイナビ転職』の“行動データ”と、『マイナビAGENT』の“決定データ”を連携させることによって、より精度の高いマッチングを実現することなのだ。

 

「HRビジネスの本質はマッチングで、それが永遠の課題でもあります。その精度を高めていくためには“行動データ”も必要ですし“決定データ”も欠かせません。1,000万人いるとも言われる転職希望者の一人ひとりに適した選択肢を届け、求人メディアだけでもエージェントだけでも拾いきれないニーズに応えていくことが、『マイナビ転職AGENT』の使命ですね」

 

マイナビはエージェントとしてチャレンジャーの立ち位置にいると語る坂本は、AIの時代にあえて“人の手触り”のあるサービスを目指すという。

 

「マッチングというとAIの台頭も目覚ましいのですが、どうしても無機質なサービスになりがちです。登録してくれた求職者の満足度を考えると、人対人のコミュニケーションである、キャリアアドバイザーによる手触り感のある支援が欠かせません。サービスの最後のラストワンマイル、人の最後の意志決定を支えるには人が介在することが大事であるということを、社員には伝えています。一方で、求人を行う企業に対しても人による細やかなコンサルティングが必要です。全国津々浦々に拠点を持っているのがマイナビの強みで、転職フェアなどリアルイベントを全国で200回ほど開催し、地方の企業・求職者を支えるキャリアインフラとしての機能を果たせていることも、マイナビならではだと思っています」


転職の先にある“生き方”まで。長いキャリアに寄り添う

『マイナビAGENT』が『マイナビ転職AGENT』へ、ブランドリニューアルされて9カ月ほどになる。“総合型エージェント”として、転職希望者の支援範囲の拡大を目指す目的でのリニューアルだが、坂本はどんな手応えを感じているのだろうか。

 

「『マイナビ転職』と『マイナビAGENT』が連携したことで、営業組織も一体となり大きな手応えを感じています。『マイナビ転職』から『マイナビ転職AGENT』への送客が生まれていて、求人メディアの方では転職が叶わなかった求職者の方が、『マイナビ転職AGENT』を使っていただいたことで希望の転職を果たしたというケースも増え、業績も前年を大きく上回るペースで伸びています。今後は、新卒の就職活動の時にマイナビを利用された方が、後に転職を考えた時にもマイナビを利用してもらうというように、新卒採用領域同様に、中途採用領域でもどんどん存在感を高めていきたいですね」

 

転職市場におけるさまざまな変化は、人生100年時代と言われる現在に、自身のキャリアを考える上にも少なからず影響を及ぼしている。

 

「『マイナビ転職』・『マイナビ転職AGENT』を運営しているのは、ライフキャリア事業部という名称の部署です。というのも、人生が長くなると、生活や人生とキャリアは切り離せないものになると考えており、転職するということは生き方を選ぶことでもあるからです。だからこそ僕たちは転職の瞬間だけを支えるのではなく、マイナビ全体としては皆さんの長いキャリアに寄り添って支えたい。ですから、『マイナビ転職AGENT』も“転職したい人”だけではなく、“まだ転職するかどうか決めていない人”にまで支援を広げられる存在でありたいですね」

 

(まとめ)

転職市場の変化に伴い、より広く求職者に伴走するために始まった『マイナビ転職』と『マイナビAGENT』の連携。その目的は、単に採用決定数を増やすことではない。「行動データ」と「決定データ」を組み合わせ、AIだけに頼らず、人による支援も大切にする。マイナビだからこそできるキャリア支援の幅を広げることで、働く人と企業、そして社会のより良いマッチングを目指していく。

 

(Profile)

坂本宏

取締役 上席執行役員 ライフキャリア事業本部 事業本部長

マイナビに入社以来、15年以上企業の採用支援に関わり、東京・名古屋・大阪の営業セクションの責任者を歴任。自身も転職経験があり、マイナビ内においても中途採用の面接官として数多くの転職者と面接を実施。転職サイト「マイナビ転職」で、採用支援サービス部門の統括本部長を務めた後、現職。

 

 

【取材・文:定家励子(株式会社imago)】

【写真:吉永和久】

 

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