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『welltowa』は健康課題解決を単なる福利厚生で終わらせない。女性の健康課題に共感を広げ、企業の成長力へとつなげる

VUCA時代と言われる個人の生き方や将来のキャリアが見通しづらい環境で、企業がさらなる発展を続けるために抱える課題はさまざまだ。企業にとって有益な人材を採用することはもちろんだが、今求められているのは採用した人材をいかに育成し活用していくか。その一環として、社員の健康課題や女性の健康課題に積極的に踏み込んだのが、マイナビの企業の健康経営を推進する新サービス『welltowa(ウェルトワ)』だ。このサービスに込めた思いはどういうものなのか。メディカル事業本部 メディカルヘルスケア企画推進部部長の臼井悟が語る。

企業の永続的成長の鍵を握るのは、社員の健康課題

人生100年時代と言われるが、長寿の幸せを享受するためには健康が不可欠だ。それは高齢者だけではなく、現役世代にとっても重要な要素だ。マイナビが健康課題の改善に取り組むことになったのには、どのような経緯があったのだろうか。

 

「マイナビはHRHuman Resources)領域、つまり従業員を人的資産と捉えて、採用、教育育成、企業の成長、持続的発展といった分野に取り組んできました。この分野で幅広いお客様に支持をいただいてきたわけですが、人材は採用して終わりではないのです。長く活躍してもらうために、採用した後のこともしっかりフォローしていきたい。人材に継続して関わっていこうという中で、人材の育成、研修、も含めて、お客様を支援してきました。その中で課題として上がってきたのが健康でした

 

少子高齢化による人材不足はますます加速し、コロナ禍をきっかけとした働き方の多様化、働き方改革の進行、企業の社会的責任(ESG)や人的資本経営に注目が集まるにつれ、従業員が働きやすい環境を整えること、中でも『健康』の重要度が増してきたのだという。

 

企業が永続的に成長するためには、人材の採用・育成はもちろんのこと、従業員が日々生き生き(=パフォーマンスや生産性の向上)と長く(=キャリア・知識・ナレッジの蓄積)働いてもらう必要があるのです。そのために働きやすい環境を整備し、従業員の健康課題の解決に取り組むことが重要になってくるのですが、それは単に企業内の健康関連の制度を変更すればいいというものではありません。目指す未来は、従業員がパフォーマンス高く、長期的にキャリアを重ねることによる企業の成長ですから、人材を資本と考え(人的資本)、企業が経営戦略として積極的に取り組む必要があると考える中で『welltowa』が生まれました。

welltowa(ウェルトワ)』は、「Well-being」「Wellness」の“well”と「永遠(とわ)」を組み合わせた名称です。従業員が健康的に、ずっと自分らしく働ける職場づくりを支援するという想いが込められています。」

 

女性特有の健康課題による経済損失は3.4兆円

welltowa』では従業員の健康課題改善のため、さまざまなサービス・取り組みを行っているが、その一つとして女性の健康課題に対する取り組みを行っている。健康が重要であることに男女の違いはないように思えるが、それには女性特有の健康課題による経済損失が深く関わっているのだという。

 

「経済産業省の調査によると女性が健康上の課題を抱えているにもかかわらず、企業側が十分な対策を取っていないことで、業務パフォーマンスの低下や、休職・離職につながり、社会全体で約3.4兆円もの経済損失1が生じているというのです。

1 経済産業省「女性特有の健康課題による経済損失の試算と健康経営の必要性について」

 

また、マイナビの調査2でも、キャリアを築く上で、女性特有の健康課題や症状が原因となり何かをあきらめた経験のある女性は21.4%もいることがわかっています。

2 マイナビ、「企業と従業員の健康課題への認識に関する調査」

 

こういったことから、『welltowa』では働く女性のPMS、月経困難症など月経関連、更年期障がいなどの健康課題解決に向けたサービスを拡充しています」

 

PMS、月経困難症など月経関連、更年期障がいへの取り組みの重要性についてお話をすると、よく“我々男性もつらいんだ”というようなことをおっしゃる方がいるのですが、男性と女性の身体の構造の違いだけで課題があり、そういう現実があるという実態すらわかっていなかったということよく耳にします。まずは、その実態を知ることが大事ではないでしょうか。女性自身も、病気じゃないから我慢するしかないと思っていたり、男性は男性でよくわからない、理解できないと言う。そこにコミュニケーションの断絶ができてしまっているので、そのあたりから解きほぐしていくことが、社会的に必要とされていると思います。また、男性にも健康課題がありますので、当然男性に対する共感やケアも必要です」

 

男性にはなかなか想像しにくい女性の健康課題として“生理痛”がある。それについて昨年ある “生理痛”の疑似体験3ができる研修が話題を呼んだ。

3 マイナビが企業向けの『生理痛体験研修』の提供を開始

 

「これは単なる“体験イベント”ではなく、職場や会社全体の理解促進、共感を形成して、働きやすい環境作りに直結する重要な取り組みなのです。実際に、ある企業のトップの方がこの体験をしたのを機に、あっという間に生理休暇の制度や仕組みが変わったという声もいただきました。男女問わずにお互いの体調不良に気を遣う企業文化は、心理的安全性を高め、従業員のエンゲージメントや定着率の向上につながります。小さなことではありますが、このように共感を形成していくことで、健康経営や人的資本経営に寄与する部分は大きいと思いますね」

 

welltowa』の周知・認知、利用促進で未病予防へ

welltowa』のサービスの1つに「女性健康サービス」があり、それは3つのプログラムで構成されている。

気づき:セルフチェックの実施

まなぶ:専門セミナー、コンテンツの配信

つながる:専門医への相談、医療機関の紹介

 

女性は月経をはじめとしたさまざまな女性ホルモンに起因する症状と長い付き合いになるため、何らかの症状が出ていてもそれが異常かもしれないということに気づきにくい傾向がある。そこで未病予防のために「女性健康サービス」ではWeb上で簡単にセルフチェックを受けられ、自身の症状に応じた受診勧奨を知ることができる。また結果を受けて、婦人科医に対して書き込み相談ができ、希望があれば医療機関の紹介を受けられる仕組みになっているのだ。

 

「女性が健康上の課題を抱えているか否かに関わらず、女性自身がまず認識をしていないことも課題です。さらに、企業側の十分な対策がないことも課題で、休職・離職・パフォーマンス低下につながりますし、潜在的な健康課題を放置すれば症状が悪化し休職や離職のリスクもあります。健康課題への早期介入を促進することで、アブセンティーズム・プレゼンティーズム※4による機会損失の低減を促進し、従業員一人一人のパフォーマンスが向上すれば長期的なキャリアを実現することができます。」

4「プレゼンティーズム(欠勤には至っていないものの、健康問題が理由で生産性が低下している状態)」や「アブセンティーズム(健康問題による仕事の欠勤(病欠))

 

女性特有の健康課題の認知が進んでいき、何らかの悩みを抱えていても病院には行きにくいという人は多い。「女性健康サービス」を利用し気軽にセルフチェックすることができれば、未病予防でも大きな役割を果たすことができるだろう。

 

PMS、月経困難症など月経関連、更年期障がいなどの女性の健康課題は、センシティブな側面もあるため、企業によって温度差があるのは否定できません。ただ、生理痛体験研修も今ずいぶん広がりを見せていますし、女性の管理職や役員の増加を始めとした女性活躍促進に力を入れたいという企業は増えており、多くの問い合わせもいただいています。今後も、さまざまな取り組みなどとも連携しつつ、サービスをより拡充していきたいですね。マイナビの強みである人材の採用・育成に加えて、従業員一人ひとりの能力やスキルを戦略的に利用し、企業全体の成長を目指すタレントマネジメントなどにもつなげていけるのは、人材に一貫して関わるマイナビだからこそできること。我々人材業界から「健康」を基軸に人的資本経営に仕掛けていけば、従業員の健康課題の解決を単なる福利厚生で終わらせない価値が生まれると思います。働き方の多様化と健康経営は、企業の持続的成長と社会全体の健全化に向けた戦略的な取り組みです。結果として企業の競争力を高める好循環を生み出しますので、これからも企業にはぜひ従業員の健康にますます投資をしていってほしいですね」

 

(まとめ)

女性の健康課題は、男女の違いはもちろんのこと、女性の中でもかなりの個人差がある。それゆえ、なかなか共感を持てない部分もある。だからこそ、共感が実現すれば、働きやすい環境を生み、従業員自身の健康課題の改善に取り組み持続的なキャリアを実現することで、企業の成長に繋がるのだろう。「人材、採用、研修・育成、タレントマネジメント、そして健康課題まで──人と組織の成長に関わる領域を横断的に支援できるのは、マイナビだからこそ。この臼井の言葉には、『welltowa』が人的資本経営の実践において、企業の未来を支える存在になるという確かな自信がにじんでいた。

 

profile

臼井悟

メディカル事業本部 メディカルヘルスケア企画推進部 部長

2005年に新卒で入社。就職情報事業本部の営業として新卒採用領域を中心に、教育研修・人材育成・組織開発など、人事・採用支援に携わる。2015年に、メディカル情報事業部(現:メディカル事業本部)の北陸・甲信越の営業部長として異動し、地域医療・福祉の現場に向けた、採用・人材育成・組織構築の支援を行う。2022年には、西日本エリアの営業統括部長に。20254月、『welltowa』サービス部門の責任者に着任。

 

【取材・文:定家励子(株式会社imago)】

【写真:吉永和久】

 

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