株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2026 年卒業予定の全国の大学生、大学院生を対象に実施した、「マイナビ2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>」の結果を発表しました。

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【TOPICS】

◆26年卒学生の活動状況別の傾向(5月末時点)【図1
◆5月末の内々定保有率は前年比2.7pt増の77.1%。活動継続率は前年比1.0pt増の50.6%と、いずれも前年と同水準【図2、3、4、5
◆5月の活動状況①未内々定者:例年以上に活発に活動中【図678
◆5月の活動状況②内々定あり・活動継続者:複数内々定を保有するも継続【図91011
◆5月の活動状況③活動終了者:志望企業から内々定を獲得【図121314

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【調査概要】

◆26年卒学生の活動状況別の傾向(5月末時点

26年卒学生の5月末時点での傾向を①未内々定者、②内々定あり活動継続者、③活動終了者と活動状況別にみると、それぞれ特徴があることが分かった。【図1

◆5月末の内々定保有率は前年比2.7pt増の77.1%
活動継続率は前年比1.0pt減の50.6%と、いずれも前年と同水準

5月末の内々定保有率は前年から2.7pt増加し、77.1%となった。34月については前年からの増加が目立ったが、増加幅は徐々に落ち着きを見せている。文理別にみると、文系学生で73.9%、理系学生で82.1%と、文理差も縮小している。活動継続率についても50.6%と、前年の51.6%と同程度となっている。文理別では文系学生59.1%(前月比11.8pt減)、理系学生37.2%(前月比8.7pt減)といずれも前月からは減少しているが、内々定保有率と同様に文理差は縮小している。【図2、3、4、5
※内々定を持ちながら活動を継続する学生の割合+未内々定者の割合

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

 

◆5月の活動状況①未内々定者:例年以上に活発に活動中

過去4年間の5月末までの平均エントリー社数を比較すると、22年卒から25年卒までは2月末までのエントリー社数は増加傾向、3月以降のエントリー社数は減少傾向となっていた。これは2月末までのインターンシップ等の活動が活発になったことや、企業の採用選考の早期化が要因であると考えられたが、26年卒では2月までのエントリー社数が減少、3月以降のエントリー社数が増加に転じた。今後何社くらい選考を受けようと考えているかを聞くと、未内々定者では平均5.4社と活動継続者全体と比較して1.3社多く、また前年から0.4社増加した。26年卒学生は2月までのエントリー社数が例年より少なかったことから、例年以上に未内々定者の動きが活発になっているとみられる。また未内々定者のうち約8割が就職活動に対しての不安が「ある」と答え、その内容としては、「1つでも内々定をもらえるかどうか(67.0%)」が最も多かった。【図678

【図6】

【図7】

【図8】

 

◆5月の活動状況②内々定あり・活動継続者:複数内々定を保有するも継続

内々定を持ちながら活動を継続する学生の平均の内々定保有社数は全体で1.9社だった。文理別にみても、文系で1.9社、理系で2.0社と文理差はほとんどなく、約2社と複数社の内々定を得ている状況だ。今後何社くらい選考を受けようと考えているかを聞くと、平均3.0社と前年よりも0.4社多い。また、63.2%と過半数が就職活動に不安を感じており、内容としては「現在の内々定先企業に入社して良いのか(47.2%)」が最も多かった。この状況にある学生は、複数内々定を保有していても入社先の決断に迷っており、引き続き選考参加に意欲的な状況にあるようだ。【図91011

【図9】

【図10】

【図11】

 

◆5月の活動状況③活動終了者:志望企業から内々定を獲得

就職活動を終了している学生に内々定保有社数をきくと、全体で平均2.0社(文系:2.3社、理系:1.8社)の内々定を得て、入社予定先の1社を決定していることが分かった。入社予定先の企業(活動継続者の場合は内々定を得ているなかで入社意志の最も高い企業)について、就職活動開始時にその企業が第一志望だった割合をみると、活動終了者が53.4%、活動継続者では20.3%だった。また、活動を終了する学生の9割は就職活動への不安は「ない」と回答しており、志望度の高い企業から内々定を得て、納得したうえで活動を終了している状況であると考えられる。【図121314

【図12】

【図13】

【図14】

 

【調査担当者コメント】

2026年卒の就職活動は、5月に入り、全体として前年と同水準の進捗を見せつつも、学生の動きには明確な多様化の兆しが見られます。注目すべきは、過去4年間で増加傾向であった2月時点でのエントリー社数が減少していることで、5月時点で未内々定者の動きが例年以上に活発化している点と、複数内々定を持ちながらも迷いを抱える学生の存在です。一方で、内々定を得て活動を終えた学生については、その多くが活動開始時から志望度の高かった企業に入社を決め、不安なく意思決定をしたであろうことも伺えます。企業側には、学生の志望度や不安の背景を丁寧にくみ取った対応が、今後ますます求められるでしょう。キャリアの選択肢が広がるとともに、就職活動も多様化しており、学生の皆さんにおいてはそれぞれの状況に応じた不安があると思います。悩んだときは、一度立ち止まって、自分の過去の経験や大切にしてきた価値観を振り返ってみてください。自分が「嬉しかったこと」「頑張れたこと」「違和感を覚えたこと」など、小さな感情の中にヒントが隠れているかもしれません。焦らず、少しずつでも「自分らしさ」に気づいていくことが、納得のいく進路決定につながります。

マイナビキャリアリサーチラボ 主任研究員  井出 翔子

 

 

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【調査概要】

○調査期間/2025年5月25日(日)~5月31日(土)
○調査方法/マイナビ2026会員(退会者含む)にWEB DMを配信し、インターネットアンケートより回収
○調査対象/20263月卒業予定の全国の大学生、大学院生
○調査機関/自社調べ
○有効回答数/1,983名(文系男子332名 文系女子818名 理系男子447名 理系女子386名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。

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