株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2023年卒業予定の全国の大学生、大学院生を対象に実施した、「マイナビ 2023年卒 学生就職モニター調査 6月の活動状況」の結果を発表しました。

 

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《TOPICS》

・内々定先の最終面接が対面だった割合は53.0%で、WEB面接だった割合を上回る【図1】

・3~6月までの就職活動にかかった費用は前年比8,693円増の3万3,651円。増えた就活費用の一部を保護者が負担するケースが増加【図2、3】

・録画形式のWEB面接を「苦手」と感じる学生は83.2%。苦手と感じる点は「何度も撮り直さないといけない」「相手がいない状況でひとりで話すのが苦手」【図4、5】

・面接官からパワーハラスメントのような行為を受けたことがある割合は5.8%。不適切な質問をされたことがある割合は「兄弟姉妹や親族について」が17.2%、「両親や保護者の職業」が16.8%【図6、7、8】


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【調査概要】

内々定先の最終面接の実施形式(対面式の面接か、WEB面接か)を聞いたところ、対面だった割合は53.0%(前年比10.6pt増)で前年より増加した。従業員規模別でも、すべての規模で前年より対面式の割合が高かったが、規模が大きい企業ほど対面式の割合は低くなり、従業員数5,000人以上の企業では36.4%(前年比10.1pt増)だった。業種別で対面の割合が最も高いのは金融の82.6%(前年比23.5pt増)で、前年から大幅に増加した。【図1】

 

【図1】内々定先の最終面接は対面式だったか、WEB面接だったか(全体・文理男女別/従業員規模別/業界大分類別)

 

6月にかかった就活費用のうち交通費・宿泊費の平均は7,422円(前年比5,012円増)と前年同月の約3倍に増加した。3月から6月までの就活費用の累計は3万3,651円(前年比8,693円増)で、前年同月に比べ約1.3倍に増加した。就職活動にかかった費用の捻出方法は、「アルバイト代・給料(43.8%、前年比0.4pt増)」の割合が前年に引き続き最も高かった。また「保護者から就活で使うためにもらったお金(24.2%、前年比6.4pt増)」の割合が増加しており、増えた就活費用の一部を保護者が負担しているようだ。【図2、3】

 

【図23月・4月・5月・6月の就活費用

 

【図3】これまでに就職活動にかかったお金は、どのように捻出したか (平均)

 

受けたことのある面接について形式別に得意かどうかを聞いたところ、対面式の面接やライブ形式のWEB面接では「得意(どちらかといえば含む)」の割合が「苦手(どちらかといえば含む)」の割合を上回ったが、録画形式のWEB面接については「苦手(どちらかといえば含む)」の割合が83.2%と圧倒的に高かった。特に録画形式のWEB面接について「苦手」だと感じる点では、「何度も撮り直さないといけなくなった(54.2%)」が最も高く、「相手がいない状況でひとりで話すのが苦手(53.7%)」「うまくいったかどうかの手ごたえがない(50.2%)」もそれぞれ半数を超えた。【図4、5】

 

【図4】<それぞれの面接を受けたことがある学生限定>面接は得意か

 

【図5】<録画形式のWEB面接が「苦手」と回答した人限定>特に録画形式について苦手だと感じる点(複数回答/上位抜粋)

 

面接の場で、面接官からパワーハラスメントに該当するような行為を受けたことがある割合は全体で5.8%で、文系女子でやや高く8.5%だった。また、面接で聞くのは不適切だとされる質問をされたことがあるかを内容別に聞いたところ、「兄弟姉妹や親族について」が17.2%、「両親や保護者の職業」が16.8%、「尊敬する人物」が10.7%だった。「子どもができても働き続けるつもりかどうか」を聞かれたことがある文系女子は5.6%、理系女子は5.3%だった。【図6、7、8】

 

【図6】面接の場で、面接官からパワーハラスメントに該当するのではないかと思うような行為を受けたことがある割合

 

【図7】面接で聞かれたことがあるもの<不適切とされる質問>(複数回答/上位抜粋)

 

【図8】面接で「子ともができても働き続けるつもりかどうか」を聞かれたことがある割合

 

【調査担当者コメント】

今年も多くの面接がWEBで行われてきましたが、最終面接については対面の割合がWEBを上回る状況になりました。面接の主目的は、会社にマッチした人材かどうかを判断することですが、面接を通して学生の志望度を上げるという重要な役割もあります。一方で、面接官が不適切な質問をしたり、パワハラと取られかねない印象を与えてしまったりすることも少なからず起こっています。これらは社会規範上あってはならないことです。採用活動をする企業は、面接の場での不適切な質問やパワハラを防止するため、面接官に対して十分な啓発活動を行う必要があると思います。

キャリアリサーチラボ 研究員 石田 力

 

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【調査概要】「マイナビ 2023年卒 学生就職モニター調査 6月の活動状況」
○調査期間/2022年6月27日(月)~6月30日(木)
○調査方法/WEB上のアンケートフォームより入力
○調査対象/2023年卒業予定の全国の大学生および大学院生
○調査機関/自社調べ
○有効回答数/1,843名(文系男子325名 理系男子474名 文系女子493名 理系女子551名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。

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