03 インフラ内製化プロジェクト『マイナビウエディング』サイトのインフラ内製化への取り組み
2023年秋にスタートした『マイナビウエディング』サイトのインフラ内製化への取り組み。ここでは、プロジェクトを推し進める3人に、プロジェクト立ち上げの背景から今後の課題や展望までさまざまなことを語り合ってもらいました。
PROJECT MEMBER
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2011年 中途入社
Y.Oさん
マイナビウエディングのリニューアル全体を統括 プロジェクトマネージャーとして本プロジェクトに参画
デジタルテクノロジー戦略本部
ディレクション1部
ウエディングITソリューション課 課長デジタルテクノロジー戦略本部
ディレクション1部
ウエディングITソリューション課 課長 -
2018年 中途入社
H.Fさん
クラウドインフラの内製化における プロジェクトマネージャーとして本プロジェクトを推進
デジタルテクノロジー戦略本部
ソリューションサービス部
オペレーション1課
デジタルテクノロジー戦略本部
ソリューションサービス部
オペレーション1課 -
2023年 中途入社
F.Yさん
クラウドインフラの設計・構築担当として本プロジェクトに参画
デジタルテクノロジー戦略本部
クラウドエンジニアリング部
エンジニアリング1課デジタルテクノロジー戦略本部
クラウドエンジニアリング部
エンジニアリング1課
PROBLEM
プロジェクトの始まりは、なにげない雑談から。
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今でこそ大きなプロジェクトとして動いていますが、元々は私とY.Oさんのなにげない雑談がきっかけでしたよね。当時、デジタルテクノロジー戦略本部の発足に伴って内製化の機運が高まっていたので、自分が担当しているマイナビウエディング内でその取り組みを進められないかと考え、Y.Oさんにインフラ内製化について相談したんですよね。
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いつもの雑談の流れでその話を聞いたけど、正直最初は期待と不安が半々だったかな。例えば、サイトに何かあったときに迅速に対応ができるようになったり、兼ねてから感じていた課題に対して改善が図れるだろうなと感じた一方で、やはりインフラを内製化するということはマルチベンダー形式(インフラとアプリケーションを別の会社が担当する体制)に移行することを意味していたので、過去にやったことがない運用体制へのチャレンジになることに少なからず不安も感じたよね。でも、今はあのときやってみようと判断したことは間違いじゃなかったと感じているかな。
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私がマイナビに入社した直後にプロジェクトが始動したこともあり、プロジェクトにジョインした当初はサブサイトのインフラ設計や構築が主な業務でした。マイナビウエディング本体のインフラ内製化については噂のような感じで耳にしていましたが、その後H.Fさんから「マイナビウエディングの本サイトの内製化も手伝ってほしい」と言われ、あの噂は本当だったんだと思いました。最初はやはり規模の大きなサイトということもあって、失敗できないぞという気持ちが強く不安が募りましたが、これを成し遂げられたらサイトの運用体制がより良い形になっていくのに加えて、自分自身の経験としても財産になると感じました。
CHALLENGE
メリットの裏にあるデメリットを、いかにクリアするか。
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サイトの運営側からするとインフラ面では安定稼働や死活監視がとても重要で、いわゆるサイトの健康診断みたいなことが大事になってくるんだけど、その観点で見ると過去にサイトの裏側で動いているバッチやアプリケーションが正しく動作しなかったり、その修正のためにサイトを一時的に止めてメンテナンスをしなくてはいけなかったりと課題は感じていたから、そうした悩みを抜本的に解決していく上では内製化の実現に期待する部分が大きかったよね。
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そうですね。ただ、当初からY.Oさんも懸念されていたように、アプリケーションに関してはインフラの内製化前から管理していただいているベンダー企業に引き続き運用していただく形になるので、サービス全体の管理が複雑になってしまうというデメリットもはらんでいましたよね。開始当初からそこをいかにクリアするかが、このプロジェクトの山場になると感じていました。
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インフラのことは社内のインフラ担当に、アプリケーションのことはベンダー企業に、という感じで担当が分かれてしまうので、事業部的にはコミュニケーションコストの負担は強まってしまうよね。だからこそ、そこを運用の中でいかにスムーズにできるか、という難しさがあったし、マルチベンダー形式でいく上では事前の取り決めとして責任分界点を検討し、合意形成をしていく難しさもあったよね。
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今まさにベンダー企業とやりとりする部分が多くなってきていて、改めてその難しさを実感しています。ベンダー企業との擦り合わせで齟齬が生じないよう、慎重に臨んでいるところです。
APPROACH
プロジェクトが円滑に進むように、できることはすべてやる。
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インフラ側からすれば、ウエディング情報事業部とベンダー企業、双方の意見をうまく取り入れて、なおかつ自分たちも運用しやすいようにしていく必要があるので、今まさにその難しさを痛感している局面ですね。私の役割はプロジェクトに関わる方々の橋渡しをすることだと思っているので、そういう意味では事業部とのミーティング前などにY.Oさんと二人で打ち合わせをして、意見を擦り合わせてから会議に臨んだりしていますよね。
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それはとても重要なことだと思っていて、事業部側が着目するポイントと、その対策として実際にインフラ側のメンバーの稼働がどうなるのかのバランスを取りたいと思っているので、H.Fさんとは会議前にディスカッションする場面が増えてきているよね。事業部側のオーダーを聞きすぎると、インフラ側のメンバーに無理が生じてしまうし、かといって理想論ばかり掲げていても事業部的にはサービスが一向に良くなっていかないので、互いが許容できるラインや落とし所を探ることが大事で、事前に擦り合わせておくことで最終的な決定や判断が円滑にいくよう心がけているよね。
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プロジェクトの裏側、見えない部分でそんな風に動いてくださっていたんですね。ありがとうございます。実際にインフラの設計、構築担当を行う立場で言えば、私は前提知識や専門用語の使用に頼りがちだったため、システム構成や設定の意図などを事業部の方にお伝えする難しさを感じていました。会議中に言葉に詰まることも多かったのですが、Y.OさんとH.Fさんにフォローしていただくことで、スムーズにお伝えすることができたと感じています。マイナビに転職する前はSIerで働いていて、どちらかというと個人プレーの会社だったので、マイナビのチームで仕事を進めていくスタイルに感銘を受けましたし、何より心強かったですね。このチームならこの難しいプロジェクトも間違いなくうまくいくんじゃないかと感じています。
VISION
プロジェクトの成功はスタートライン。その先を見据えて。
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来年夏のローンチに向けて、プロジェクトも折り返し地点に差し掛かっています。私には技術面を担うだけでなく、事業部やベンダー企業が共通の理解をもって進められるよう、インフラの設計情報を分かりやすく共有する役割があると思っています。だからこそ、ただ手を動かすだけでなく、円滑なコミュニケーションを意識して、少しでもプロジェクトを推進していけたらと思います。加えて、今回のプロジェクトは他のクラウドエンジニアの協力があったからこそだと思っているので、今後に活かせるノウハウをたくさん吸収して、他のメンバーにも還元していきたいと考えています。
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このプロジェクトはまだまだこれからが山場です。インフラの内製化に伴い、事業部が抱える課題や要望に対して、インフラチームができるだけ応えられるよう、これまで以上にコミュニケーションを取りながらプロジェクトを前に進めていきたいと思っています。プロジェクトの成功が第一目標ではありますが、このマイナビウエディング本体サイトのインフラ内製化が完了できたら、次はその過程で得た知見を他の事業部のインフラ内製化にも活かしていきたいですね。
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ふたりが考えているように、この内製化はスタートラインです。実際に運用の中で改善していくこと、作り上げた後に積み上げていくことが何より大切ですし、のちに内製化してよかったね、と言えるかどうかが大事です。まだ先の話ですが、インフラの内製化にとどまらず、アプリケーションも自分たちでまかなえるようになるなど、内製の領域を拡げていきたいですね。
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そうですね。しかし、このプロジェクトが私とY.Oさんの雑談から始まったというところからもわかるように、今後もマイナビ社内でこういったプロジェクトはどんどん増えていくんじゃないですかね。マイナビという会社はもちろん、デジタルテクノロジー戦略本部はやりたいことをやりたいと言える雰囲気が特に強いですし、それが今私たちの強みになりつつありますね。
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入社した時から感じていましたが、チャレンジ精神やとりあえずやってみようというカルチャーが当たり前のように根付いていることには今でも驚かされます。こういう環境は働く者としてモチベーションに直結してくるので、この会社で働けて、このプロジェクトに加われて、本当に良かったなと感じています。
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今回のインフラ内製化のプロジェクトは、事業部のメンバーから見てもインフラのメンバーから見ても間違いなく大きなチャレンジになっています。デジタルテクノロジー戦略本部が発足した当初から大事にしている部分が、こうして実際に実践されていることは素晴らしいですし、そのメンバーの一人としてその醍醐味を肌で感じられているのは嬉しいことですね。プロジェクトのいよいよ後半戦、これまで以上のモチベーションで頑張っていきましょう!