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01 全社AI研究・推進プロジェクト『マイナビバイト』求人原稿自動生成への取り組み

全社AI研究・推進プロジェクトの一環として、2022年3月、求人サイト『マイナビバイト』に掲載する求人原稿をAIで
自動生成するという取り組みがスタート。ここでは、そのプロジェクトの中心メンバーとなった4人に、
当時の思い出から今後のビジョンまでさまざまなことを語り合ってもらいました。

PROJECT MEMBER

  • 2016年 新卒入社

    W.Mさん

    AIに関するオブザーバーとして本プロジェクトに参画

    デジタルテクノロジー戦略本部
    AIシステム部 部長

    デジタルテクノロジー戦略本部 AIシステム部 部長

  • 2019年 新卒入社

    S.Eさん

    プロジェクトマネージャーとして本プロジェクトを推進

    デジタルテクノロジー戦略本部
    AIシステム部

    デジタルテクノロジー戦略本部 AIシステム部

  • 2014年 中途入社

    M.Sさん

    『マイナビバイト』の運営部門から本プロジェクトに参画

    アルバイト情報事業本部
    制作推進部  課長

    アルバイト情報事業本部 制作推進部  課長

  • 2018年 中途入社

    S.Oさん

    『マイナビバイト』の運営部門から本プロジェクトに参画

    アルバイト情報事業本部
    制作推進部

    アルバイト情報事業本部 制作推進部

PROBLEM

AIに対する抵抗感が、プロジェクト最大の壁だった。

  • S.Eさん

    参加が決まった当初は、このような大きなプロジェクトに関われることへの期待感がとても大きかったですね。一方で、社内にはAIを利用することへの抵抗感がまだまだあると感じていたため、そこが壁になるだろうという懸念もありました。

  • M.Sさん

    S.Eさんが事業部の課題をヒアリングしてくれる中で「テクノロジーで解決できることがあるのでは?」とアドバイスをいただいていたので、私はこのプロジェクトで「今抱えている課題が解決に向かうかもしれない」という期待と、「人間が考えることを駆使する業務の一翼を、AIが本当に担えるのか」という不安の両方を感じていました。

  • S.Oさん

    私も正直、最初は不安感の方が大きかったですね。原稿作成業務をメインで行っている方々が、自分たちの業務はAIで代替可能であると感じてしまうのでは、という部分が気になっていました。だからこそ、業務の効率化に活かしてもらえる環境づくり、空気づくりが一番の課題になるだろうと感じていました。

  • W.Mさん

    みんなが感じていたのは、まさにDXにおける課題。「AIが人間に寄せるのではなく、人間がAIに寄せていく」という考え方へいかにシフトできるかだと感じました。私自身は、そこにチャレンジできるこのプロジェクトは、マイナビにとってとても意義のある取り組みだと思っていました。

CHALLENGE

想像以上に高かった、現場の期待値。

  • S.Oさん

    実際にプロジェクトが進んでいくと、技術的に可能ということと、私たちがそれを使いこなせるということはまったくの別ものだと気付かされましたね。AIを使った原稿生成においては、今まで当たり前だと考えていた枠組み自体をいったんリセットする必要があったのです。技術を活かすという面と、その技術を使う営業職・制作職が抵抗なく利用できるという面を両立することが重要なのだと改めて実感しました。

  • M.Sさん

    AIの進化も求められる一方で、それを使いこなす人間の進化も求められているということを目の当たりにしました。人間は正しく着想し、AIにオーダーする必要があるというジェネレーティブAIという概念です。「AIは育てていくもの」という意識のもと、使い手である人間とAIシステムをつなぐ役目を果たすのが私たちプロジェクトメンバーの役割なのだとわかりました。

  • S.Eさん

    私が印象に残っているのは、プロジェクト開始から半年ほどが経ち、求人原稿の生成AIがある程度形になってきたときのことです。プロジェクトメンバーとしては、AIが作ったものか人間が作ったものかわからないくらいのレベルに達したと手応えを感じていたのですが、現場でトライアルを行うととても反応が悪かったんですよね。忌憚のない意見がたくさんでてきて、現場の期待値が想像以上に高いということが明らかになりました。

  • W.Mさん

    修正が必要な箇所がたくさんあるとか、そもそも使い方がわからないとか、想定していなかったものも含めて本当にいろいろな意見が出てきたよね。そこからは、まさにトライアンドエラーの繰り返しだった。だけど、越えるべきハードルの高さが明確になったからこそ、そこを目標に頑張れたし、あのトライアルを機に私たちプロジェクトメンバーの新たなチャレンジが始まったよね。

APPROACH

社員の生の声をもとに、システムをアップデート。

  • M.Sさん

    実際にこのシステムを利用する営業職・制作職のハブになれるか、というところが私の中でのポイントだったので、自分たちだけで考えるのではなく、現場に積極的に意見を求めて、その知見を提供してもらうように努めました。UIに関する希望はS.Oさんに案を作ってもらい、全国の制作職に意見を聞く場を設けました。例えば「左で入力したら、右に反映されてほしい!」という2画面構成の要望は、実際のツールにも反映されましたよね。一人では想像できなかったアイデアが現場の社員の協力によって生まれ、それをプロジェクトメンバーに相談すると「やりましょう!」と技術面からアドバイスをくれ、実際に実現することができました。多くの方の協力のもとプロジェクトが進んでいることを実感できて、とても心強かったですね。

  • S.Oさん

    あそこで、画面構成やボタンの位置など実運用を想定して細かな意見をもらえたのはとてもありがたかったですね。私が印象に残っているのは、社員に使い方を実演した際に「文章はちょっとたどたどしいけど、中でロボットの子どもが一生懸命考えているのを想像すると応援したくなる」という感想をもらえたことです。AIというものをどう伝えるか。やっぱりイメージって、とても大事なのだと改めて気付かされました。

  • S.Eさん

    お二人にドメイン知識の補完や、事業部側への説明、AIのアウトプットに対するフィードバックなど、いろいろと対応してもらったからこそ、このスピード感で形にできたと思っています。本当にありがとうございました!

  • W.Mさん

    試行錯誤を繰り返しながらも、これが事業会社におけるAI活用の姿だな、と感じていました。どんなに優れたシステムも、使ってもらえなければ意味がないですからね。社員の要望をデジタルテクノロジー戦略本部の力で実装していく。このプロジェクトが、そのモデルケースになり得るという手応えを感じました。

VISION

全社AI研究・推進プロジェクトは、未来へ続いていく。

  • W.Mさん

    このプロジェクト自体はまだまだ進化の途中だと思うけど、全社顕彰表彰式※で会社からプロジェクト賞(技術賞)※をいただけたことは嬉しかったですよね。

  • S.Eさん

    はい。世間でチャットGPTが話題になる前から取り組んできたことが、こうやって日の目を見たことは素直に嬉しかったです。

  • S.Oさん

    私も振り返ってみて、これは事業部だけでは絶対にできなかったことだと改めて感じましたし、こういう可能性がまだマイナビにはたくさんあるのだというとてもポジティブな気持ちになりました!

  • M.Sさん

    同感です。デジタルテクノロジー戦略本部ができたおかげで、より柔軟な発想が生まれてくる会社になってきたと感じます。

  • S.Eさん

    とはいえ、AIによる求人原稿自動生成の利用率はまだまだ理想のレベルにまで達していません。まずはシステムの利用率を上げたいですね。利用率が上がればデータが貯まっていく。データが貯まれば、AIが賢くなる。賢くなっていけば、さらに業務効率化が実現できるので、ヒューマン・イン・ザ・ループ(人工知能などによって自動化・自律化が進んだ機械やシステムにおいて、一部の判断や制御にあえて人間を介在させること)をどんどん促進していければと思っています。

  • M.Sさん

    ユーザー(求職者)にマッチする仕事情報を届けるための手段として、再学習を重ねてより求人原稿に特化したテキストを提案できるようにするなど、さらに良い形で機能するツールにブラッシュアップしていきたいですね。

  • S.Oさん

    現時点で実装済みの機能や開発中の機能も、AIをフル活用できるようになったあとの業務フローから見るとまだまだほんの一部。一つ一つ細部まで気を配りつつ、みんなが最初に思い描いた世界観を忘れずに、私もその実現の一助になれればと思っています。

  • W.Mさん

    マイナビには「まずやってみよう」というカルチャーが根付いています。それが花開いたのが、このプロジェクトなのかな、と。その背景には、デジタルテクノロジー戦略本部という全社横断的な組織の発足が欠かせなかったと感じています。私たちの全社AI研究・推進プロジェクトは今後まだまだ進化していきますが、これに続く新たなプロジェクトにも期待しています。

    ※全社顕彰表彰式:毎年期末に、その年に優秀な成績を収めた社員を表彰する制度。個人賞・団体賞・プロジェクト賞など複数の賞がある。会社からの名誉はもちろん、表彰状やトロフィー、賞金が贈られる。

    ※プロジェクト賞(技術賞): 社の将来に必要となる先進的な技術を導入または開発した団体に授与する賞。

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