株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、全国の企業、個人を対象に実施した「マイナビ 中途採用・転職活動の定点調査(20251-3月)」の結果を発表しました。

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【TOPICS】

◆2025年1-3月の中途採用実施率平均は39.2%でやや減少傾向。20251-3月の個人の転職活動実施率は3.5%【図12

◆ゴールデンウィーク(大型連休)後に仕事のモチベーションが下がる人は58.8%。原因は「長期休暇中に仕事の疲れに気がつく」。一方で6割以上が「モチベーションは戻る」と回答【図345

◆転職を考えている正社員の3人に1人以上が「五月病になったことがある」。20代では約半数。転職検討中かつ転職経験がある人の約2割が五月病が理由で転職を経験。転職理由は「人間関係」に関する理由が最多【図67

◆五月病による退職を防ぐために取り組みをしている割合は51.5%。「面談」や「懇親会」の実施など日常的に対策をする企業も8

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【調査概要】

◆2025年1-3月の中途採用実施率平均は39.2%でやや減少傾向。2025年1-3月の個人の転職活動実施率は3.5%

2025年3月の企業の中途採用実施率は41.7%、20251-3月平均は39.2%となり、202410-12月平均から1.7pt減少した。直近1年間の推移をみると、中途採用実施率はやや減少傾向にある。【図1
20253月の個人の転職活動実施率は3.7%で前月より増加。20251-3月平均は3.5%となり、202410-12月平均から0.1pt増加した。【図2

【図1】

【図2】

 

◆ゴールデンウィーク(大型連休)後に仕事のモチベーションが下がる人は58.8%。原因は「長期休暇中に仕事の疲れに気がつく」。一方で6割以上が「モチベーションは戻る」と回答

転職を考えている正社員のうち、ゴールデンウィーク後は仕事のモチベーションが下がる(「下がると思う」26.1%+「やや下がると思う」32.7%)と回答した割合は計58.8%で、年代別でみると、特に20代は73.5%で最多であった。年代が低いほどゴールデンウィーク後の仕事のモチベーション低下が顕著であるようだ。【図3
仕事のモチベーションが下がる原因については、長期休暇中に「仕事で『疲れていた』ことに気がつく(19.4%)」がトップで、「職場の『人間関係』の悪さに気がつく(14.7%)」と続いた。【図4
ゴールデンウィーク後に下がった仕事のモチベーションは「徐々に戻る(51.9%)」の回答が最多で、「すぐに戻る(10.1%)」と合わせて62.0%が、いずれモチベーションが戻ると回答した。年代別にみると、戻る割合が高いのは20代であり、年代が高いほどモチベーションが戻りづらい傾向がみられた。【図5

【図3】

【図4】

【図5】

 

◆転職を考えている正社員の3人に1人以上が「五月病になったことがある」。20代では約半数。転職検討中かつ転職経験がある人の約2割が五月病が理由で転職を経験。転職理由は「人間関係」に関する理由が最多

転職を考えている正社員に、五月病になった経験があるかを聞いたところ、全体の37.0%が五月病になったことがあり、特に20代では約半数の49.0%があると回答した。年代別でみると、年代が低いほど五月病の経験割合が高く、環境の変化や仕事のプレッシャーに敏感な可能性がうかがえる。【図6
また、五月病が原因で転職したことがあるのは、転職検討中かつ転職経験者のうち19.6%、20代では35.2%で最多だった。五月病が原因で転職した人に詳しい理由を聞くと、「職場の人間関係が上手くいかなかった(20)」など「人間関係」についての意見が多くあがった。【図7

【図6】

【図7】

 

◆五月病による退職を防ぐために取り組みをしている割合は51.5%。「面談」や「懇親会」の実施など日常的に対策をする企業も

企業の中途採用担当者に、五月病による退職抑制の対策をしているか聞くと、51.5%が対策をしていると回答した。ゴールデンウィークなどの時期やタイミングを問わず、日常的に退職抑制の対策をしている企業が多かった。
具体的な対策例では「面談」や「懇親会」の実施など、社員とのコミュニケーション機会を設ける回答が目立った。またゴールデンウィーク後の対策例では、「あまりストレスをかけない様に、ゆっくりと業務に当たらせている」といった回答もみられ、長期休暇明けに精神的にも負担をかけすぎないようにするなどの対策が挙がった。【図8

【図8】

 

【調査担当者コメント】

今回の調査結果から、五月病になったことがある人は年代が低いほど多く、転職にも影響を与えることが分かりました。五月病による転職理由の最頻出単語は「人間関係」でしたが、同調査において五月病問わず前月転職活動をした人に理由を聞いたところ、トップは「給与を高くしたい」であったため、五月病による転職には特に「人間関係」が関わっていることが推察されます。
また20代は五月病の経験割合や、五月病が原因の転職割合が他の年代に比べて高いことから、環境の変化や人間関係のストレスが転職の動機となりやすい可能性があります。もし五月病になったときに相談しやすいよう、企業は面談など定期的なコミュニケーションをはじめとする対策を、ゴールデンウィークなど長期休暇前後のタイミングだけでなく、日常的に行っていくことが重要なのではないでしょうか。

マイナビキャリアリサーチラボ 研究員  朝比奈 あかり

 

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「マイナビ 中途採用・転職活動の定点調査(20251-3月)」

<個人向け調査>
調査期間    2025年4月1日(火)~4日(金)
調査方法    インターネット調査
調査対象    従業員数3名以上の企業に所属している全国の20‒50代の正社員のうち、前月転職活動を行った人、今後3カ月で転職活動を行う予定の人、直近3カ月に中途入社した人
有効回答数       1,370件

<企業向け調査>
調査期間    2025年4月1日(火)~4日(金)
調査方法    インターネット調査
調査対象    従業員数3名以上の企業に所属している全国の経営者・役員または会社員で、中途採用業務を担当している人のうち、前月採用活動を行った人、今後3か月で採用活動を行う予定の人、直近3カ月に中途入社者がいた人
有効回答数       823件

※個人向け調査結果は、スクリーニング調査から算出した年代別の構成比を基にウェイトバックを行っており、調査結果の回答数はウェイトバック後の回答数を記載している
※調査結果は、端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合があります

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