株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、全国の企業、個人を対象に実施した、「非正規雇用の外国人・シニア採用に関する企業調査(2023年)」の結果を発表しました。

————————————————————————————————————————

《TOPICS》

◆非正規雇用で外国人を採用している企業は約5割で、[コンビニ・スーパー]が最も高く、次いで[ホテル・旅館]、[飲食・フード]【図1、2】

◆非正規雇用でシニアを採用している企業は66.4%。[ドライバー]で採用実施率・今後の採用意向ともに前年より増加し2024年問題への対応がうかがえる【図3、4】

◆今後非正規雇用のシニアを採用したい理由は「人手不足の解消・改善につながるから」が最多。一方、採用したくない理由で最も多かったのは「体力面・健康面が不安なため」【図5、6】

◆非正規雇用のシニア層の「健康経営」について、必要性を感じている割合は82.9%だが、取り組んでいる割合は43.9%と半数以下にとどまる【図7】

————————————————————————————————————————

【調査概要】

<非正規雇用の外国人の採用について>

現在、非正規雇用で外国人を採用している企業は47.2%で前年より0.2pt減少。業種別では、[コンビニ・スーパー]で72.2%と最も高く、次いで[ホテル・旅館]で64.8%、[飲食・フード]で63.9%となった。前年と比べると、[建築・土木]で+8.4ptと最も増加し、 次いで[パチンコ・カラオケ・ネットカフェ]で+8.2ptとなった。【図1】

「今後外国人を採用したい(積極的に+どちらかといえば)」と答えた企業は56.9%で前年より0.3pt増加した。業種別では[ホテル・旅館]が73.2%と最も高く、次いで[コンビニ・スーパー]で69.4%となった。急速に経済活動が回復しインバウンド需要も増加しているため、人材不足の販売・接客業で外国人の採用実施率がコロナ前の2019年より増加して高くなったとみられる。また、建築・土木では人材の高齢化や労働人口の減少に伴う人手不足という長期的な課題に加え、2024年問題1の対応のために外国人採用が増加したと考えられる。【図2】

※1 働き方改革関連法によって2024年4月1日以降、年間の時間外労働の上限が自動車運転業務(トラックドライバー)や建設事業で制限されることによって発生する問題の総称のこと

 

【図1】非正規雇用の外国人採用実績(単一回答)

 

【図2】非正規雇用の外国人採用意向
【積極的に採用したい+どちらかといえば採用したい】(単一回答)

 

<非正規雇用のシニアの採用について>

非正規雇用でシニアを採用している企業は66.4%で前年より1.0pt減少した。業種別では[警備]が89.4%と最も高く、次いで[介護]で79.6%、[ドライバー]で78.6%となった。前年と比べると、[建築・土木]で+9.8ptと最も増加し、次いで[飲食・フード]で+8.8pt、[ドライバー]で+6.9ptとなった。【図3】

「今後シニアを採用したい(積極的に+どちらかといえば)」と答えた企業は65.8%で前年より2.6pt増加。業種別では、[警備]が78.9%と最も高く、次いで[清掃]が77.3%、[ドライバー]が72.4%となった。[ドライバー]はシニア採用実施率・採用意向のいずれも前年より増加して上位となっており、経済活動の活性化を背景にタクシーや観光バスなどのドライバー需要の増加により、人手不足が懸念されること等から採用強化する企業が増加しているとみられる。【図4】

今後シニア層を採用したい理由は、「人手不足の解消・改善につながるから」で51.2%と最も高く、次いで「専門性が高い・経験が豊富」で37.1%となった。【図5】

一方で、今後シニア層を採用したくない理由は、「体力面・健康面が不安なため」で53.7%と最も高くなった。体力面や健康面への不安がシニア採用の懸念点として挙げられたものの、労働人口の減少が進む中で企業はシニア層の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組む必要もあると考えられる。【図6】

実際、非正規雇用のシニア層の「健康経営」2に取り組む必要性を感じている企業は82.9%で、業種別では[事務・オフィスワーク]で90.7%と最も高く、次いで[建築・土木]で88.6%となった。一方で、取り組んでいる割合は43.9%と半数以下だった。業種別に見ると、必要性を感じている割合が高い[事務・オフィスワーク]では48.0%、[建築・土木]では51.4%と約5割にとどまった。また、取り組んでいる割合が最も高かったのは[ホテル・旅館]で56.6%、次いで[その他小売・サービス]で56.4%と上位業種でも約6割となった。非正規雇用健康経営の必要性を感じている企業は多いものの、実際に取り組めている企業は少ないことがわかった。【図7】

※2 従業員などの健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実施すること

 

【図3】非正規雇用のシニア採用実績(単一回答)

 

【図4】非正規雇用のシニア採用意向
【積極的に採用したい+どちらかといえば採用したい】(単一回答)

 

【図5】シニアを採用したい理由(複数回答)

※ベース:「シニアを採用している」または「シニア採用意向あり」と回答した人

 

【図6】シニアを採用したくない理由(複数回答)※ベース:「シニア採用意向なし」と回答した人

 

【図7】非正規雇用のシニア層の「健康経営」の必要性と取り組み状況(単一回答)

※ベース:「シニアを採用している」と回答した人

————————————————————————————————————————

【調査概要】マイナビ「非正規雇用の外国人・シニア採用に関する企業調査(2023)

○調査期間/2023年5月19日(金)〜2023年5月29日(月)

○調査方法/WEBアンケート調査

(調査主体:株式会社マイナビ/アンケートモニター提供元:外部調査会社)

○調査対象/直近半年(2022年12月~2023年5月を想定)以内に非正規雇用の採用業務に携わった20~69歳の男女

○回答数/1,559サンプル

 

※レポート内に記載している「シニア」は「65歳以上」を想定しています。

※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。

————————————————————————————————————————

※本件に関するお問い合わせは、こちらからお願い致します。