文系総合『JTBグループ』が6年連続、理系総合『JR東日本(東日本旅客鉄道)』が初の首位を獲得

~ 文系は安定志向回帰から、金融業界が全体的にランクアップ。
      理系は自身の専攻を活かせる企業、理系大学院生は技術力が高い企業を選ぶ傾向に ~


  株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、社長:中川信行)は、1978年以来毎年実施している「マイナビ大学生就職企業人気ランキング」において、2014年卒業予定者の調査結果、文系ランキング(総合・男子・女子)と理系ランキング(総合・男子・女子)各上位100社を発表しました(有効回答数:17,725名)。上位10社(文系総合、理系総合)および概況は以下の通りです。

  

 文系総合ランキング:上位10社

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理系総合ランキング:上位10社

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<100位までのランキングおよび詳細は、URL : http://saponet.mynavi.jp/enq_gakusei/rankingでご確認いただけます> 

 

■文系■  総合1位:JTBグループ(6年連続)
       男子1位:JR東日本(東日本旅客鉄道)(2年ぶり)/女子1位:JTBグループ(6年連続)

■理系■ 総合1位:JR東日本(東日本旅客鉄道)(初)
      男子1位:JR東日本(東日本旅客鉄道)(初)/女子1位:カゴメ(初)

 

  調査概要
Ⅰ.調査対象:2014年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生
Ⅱ.調査期間:2012年12月1日~2013年2月28日 ※2013年卒の調査時期:2011年12月1日~2012年2月29日
Ⅲ.調査方法:①就職情報サイト「マイナビ2014」上の入力フォームによる回収
         ②当社発行の就職情報誌にアンケートを同封し、郵送で回収
         ③「マイナビ就職EXPO」等、各イベント会場にてアンケートを配布・回収
         ■企業人気ランキングは5社連記方式 
         ■選社理由は1社につき2項目を選択する複数回答
Ⅳ.有効回答:17,725名

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【 全体概況 】
前年同様の採用スケジュールの中、安定志向および大手企業志向がやや戻る

2014年卒の新卒採用は、前年の2013年卒に変更された日本経済団体連合会の倫理憲章のスケジュールがそのまま踏襲され、12月採用広報開始、4月選考開始となった。前年に比べ、内定率が上昇したことにより、現行のスケジュールに対する学生の印象は概ね肯定的であったことから、「2014年卒マイナビ大学生就職意識調査(以下、就職意識調査)」では前年に最低水準まで下がった「大手企業志向」が増加に転じている。
企業人気ランキングの選社理由においては、「安定している」*1「業界上位である」*2が文系・理系共にやや上昇した。一方、「やりたい仕事ができそう」*3はやや減少したが、選社理由のトップを譲ることはなかった。その他、文系では「社風が良い」*4、理系では「給与・待遇が良い」*5の増加が目立った。
このような状況の中、文系のランキングでは「JTBグループ」が6年連続のトップ、理系のランキングでは「JR東日本(東日本旅客鉄道)」が1978年の調査開始以来初のトップとなった(これまでの最高位は前年の7位)。「JR東日本(東日本旅客鉄道)」は文系男子でもトップとなり、理系男子と合わせて男子のトップを独占した。文系女子のトップは「JTBグループ」で、理系女子のトップは僅かな票差で「カゴメ」となった。また、今年度初めて集計した理系大学院生のランキングでは「旭化成グループ」がトップとなった。


<全企業の選社理由に占める各選択肢の割合>
*1「安定している」・・・・・・・・・文系2013年卒10.4% →2014年卒11.3%(+0.9%)、理系2013年卒11.0% →2014年卒12.3%(+1.3%)
*2「業界上位である」・・・・・・ 文系2013年卒 9.5% →2014年卒10.0%(+0.5%)、理系2013年卒11.1% →2014年卒12.3%(+1.2%)
*3「やりたい仕事ができそう」文系2013年卒21.3% →2014年卒20.3%(-1.0%)、理系2013年卒19.5% →2014年卒18.3%(-1.2%)
*4「社風が良い」・・・・・・・・・・文系2013年卒 8.9% →2014年卒 9.3%(+0.4%)、理系2013年卒 7.1% →2014年卒 7.2%(+0.1%)
*5「給与・待遇が良い」・・・・・文系2013年卒 2.5% →2014年卒 2.6%(+0.1%)、理系2013年卒 2.6% →2014年卒 3.2%(+0.6%)

 


【 文系概況 】
JTBグループが6年連続のトップ。経営再建を果たしたJAL(日本航空)が8位に

「JTBグループ」が6年連続のトップ。前年同様、得票数で2位以下に大きな差をつけた。文系女子でも前年同様トップだったが、文系男子ではトップを「JR東日本(東日本旅客鉄道)」に譲り2位となった。選社理由*6では男女共「やりたい仕事ができそう」「業界上位である」という回答が多かった。
12月の採用広報開始直後から、就職情報各社が主催する全国各地のイベントに積極的に出展、グループ主催のオープンセミナーもホームページ上で広く告知を行い、多くの学生から支持を集めた。
2位は3年連続で「ANA(全日本空輸)」が入った。ホームページ上で業界や各職種について詳細な紹介を行い、採用スケジュールも公開。女子を中心に支持を集め、選社理由*7では「国際的な仕事ができる」が最も多かった。
3位は「エイチ・アイ・エス」が入り、これまでの最高順位(前年の6位)を更新した。世界各地に拠点を広げ、各拠点で採用を行っており、「国際的な仕事ができる」*8を強く印象付けている。
4位は前年と同じく「電通」*9が入った。文系男子で4位、文系女子で9位と男女共ベスト10をキープしている。
5位も前年と同じ順位で「三菱東京UFJ銀行」*10が入った。「2014年卒マイナビ学生就職モニター調査(以下、就職モニター調査)」ではセミナーの印象について、複数の学生が「行員や内定者とたくさん話せてよかった」と回答している。
8位から10位までは前年から大きく順位を上げた企業が並んだ。経営再建を果たし再上場した「JAL(日本航空)」は2010年卒以来4年ぶりのベスト10入りとなった。前年18位から初のベスト10入りを果たした9位の「Plan・Do・See」は1993年設立のウェディング企画の会社で、近年はホテル事業にも進出している。10位の「東京海上日動火災保険」は前年20位からのランクアップとなった。


<1位~5位までの各企業選社理由上位>
*6 JTBグループ ・・・・・・・ やりたい仕事ができそう=25.6% 業界上位である=16.8% 国際的な仕事ができる=10.8%
*7 ANA(全日本空輸)・・・国際的な仕事ができる=24.2% やりたい仕事ができそう=23.9% 業界上位である=11.2%
*8 エイチ・アイ・エス・・・・ やりたい仕事ができそう=21.6% 国際的な仕事ができる=17.4% 業界上位である=11.2%
*9 電通・・・・・・・・・・・・・・・やりたい仕事ができそう=26.4% 業界上位である=19.2% 広告宣伝がうまい=12.4%
*10 三菱東京UFJ銀行・・ 業界上位である=22.5% 安定している=21.8% やりたい仕事ができそう=9.4%

 

文系トップ100は、金融(銀行・証券)業界が全体的にランクアップ。航空・鉄道業界も上昇

11 位~20 位で大きく順位を上げた企業を見ると、前年29位から14位に上昇した「凸版印刷」は、従来の印刷から、液晶や太陽電池など様々な分野に進出している。同じく14位には前年23位から上昇した「博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ」が入り、広告業界の根強い人気を印象付けた。広告を含むマスコミ業界の企業は文系トップ100に16社ランクインした。19位には前年30位から上昇した「みずほフィナンシャルグループ」が入った。銀行・証券業界はベスト100入りした10社のうち、8社が順位を上げており、同じくベスト100に入った5社のうち2社が順位を上げている生保・損保と合わせて、金融業界の人気の復活を表していると言える。他には、航空・鉄道業界がベスト10入りの3社に加えて、航空1社、鉄道5社がランクインした。また、建設・住宅・インテリア業界もベスト100に入った5社のうち4社が順位を上げた。

 


【 理系概況 】
JR東日本(東日本旅客鉄道)がメーカー以外で初のトップ。2位にカゴメ、3位に旭化成グループ

「JR東日本(東日本旅客鉄道)」が前年7位から一気にトップとなった。1978年の調査開始以来、理系総合のランキングでメーカー以外の企業が1位になったのは初めて。選社理由で最も多かったのは「安定している」*11だが、新幹線の世界最速運転や海外輸出など、日本の鉄道技術の高さに関する話題も、理系の就職先としての認知につながったと思われる。
2位に入ったのは理系女子で初の1位となった「カゴメ」だ。学科系統別の「数・物・農・その他」でも1位となり、このカテゴリーの学生から集中して票を集めたことで8年連続のベスト10入りとなった。選社理由*12は「やりたい仕事ができそう」が最も多かった。
3位は「旭化成グループ」。学科系統別の「化学・薬学系」で1位、理系大学院生全体でも1位を獲得し、前年8位から躍進した。就職モニター調査では、良かったセミナーとして理系学生から多く社名が挙がった。選社理由*13は「技術力が高い」が最も多かった。
4位は「資生堂」。理系女子で2位、学科系統別では「化学・薬学系」で2位、「数・物・農・その他」で6位、理系大学院生でも11位と、女子を中心に幅広く票を集めた。選社理由*14では「業界上位である」が最も多かった。
5位は「明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)」。「数・物・農・その他」で2位、「化学・薬学系」で12位、選社理由*15の最多は「やりたい仕事ができそう」。
新たにベスト10入りしたのは2社。1社は前年12位から8位にランクアップした「三菱重工業」で、理系男子で3位、理系大学院生で4位、選社理由の最多は「技術力が高い」(23.7%)だった。もう1社は前年22位から10位に上がった「NTTデータ」で、2001年卒以来のベスト10に返り咲いた。「機械・電気・情報系」で5位、理系男子で8位、選社理由の最多は「業界上位である」(27.3%)だった。


<1位~5位までの各企業選社理由上位>
*11 JR東日本(東日本旅客鉄道)・・安定している=29.0% 社会的貢献度が高い=19.5% やりたい仕事ができそう=11.1%
*12 カゴメ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やりたい仕事ができそう=18.2% 社風が良い=15.6% 商品企画力がある=13.1%
*13 旭化成グループ ・・・・・・・・・・・・技術力が高い=18.2% 業界上位である=16.9% 安定している=14.8%
*14 資生堂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・業界上位である=23.2% やりたい仕事ができそう=12.8% 安定している=12.3%
*15 明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)やりたい仕事ができそう=19.0% 業界上位である=16.8% 商品企画力がある=12.1%

 

理系トップ100は、建設・住宅・インテリア業界、繊維・化学・薬品・化粧品業界が上昇

11位~20位で大きく順位を上げた企業を見ていくと、まず14位には、前年25位からランクアップした免震住宅や省エネ技術に定評のある「一条工務店」と、前年20位からランクアップした累積建築戸数世界No.1の「積水ハウス」が並んだ。建設・住宅・インテリア業界はベスト100に11社がランクインし、うち10社が順位を上げた。東日本大震災からの復興需要や、政権交代による公共事業増加の期待など、業界全体に吹く順風もランクアップに影響したと思われる。17位の「森永製菓」は前年41位から大幅にランクアップ。選社理由の「やりたい仕事ができそう」が24.7%であり、ベスト20では最も高い数値だった。食品・農林・水産業界はベスト100に最大の22社がランクインしたが、個々の企業ではランクアップとランクダウンが相半ばしている。20位の「デンソー」は前年44位から大幅ランクアップした。今話題の電気自動車やハイブリッド車に関する技術が、選社理由の「技術力が高い」(24.2%)として評価されたのだろう。
ベスト100に入った企業の業界で食品・農林・水産業界に次ぐのは、繊維・化学・薬品・化粧品業界の15社。うち12社が順位を上げたことから、業界の勢いが感じられる。

 


【 理系大学院生 】 ※理系全体6,132名の回答者の内、大学院生のみ1,813名を抽出して集計
理系大学院生ランキングは、選社理由で「技術力が高い」が大きなウエイトを占める

今年度から初めて理系大学院生の企業人気ランキングを発表した。理系大学院生が投票の際に選択した選社理由の分布を理系総合と比較すると、最も高いのは同じ「やりたい仕事ができそう」だが、やや割合が低くなっており(理系総合18.3%→理系院生16.4%)、代わりに「技術力が高い」が高くなっている(理系総合10.6%→理系院生14.9%)。理系大学院生にとっては、自身の専攻分野における技術力の高さが企業選択の大きなカギになると言えそうだ。
トップとなったのは「旭化成グループ」。化学・薬学系の大学院生から多くの支持を集めた。選社理由では「技術力が高い」とした割合が24.0%と最も高く、次いで「業界上位である」が18.2%だった。
2位は機械・電気・情報系の大学院生から人気の高かった「三菱電機」。選社理由では「技術力が高い」の21.2%と「安定している」の19.6%が高い数値となり、今年の学生の「安定志向+大手企業志向」と、理系大学院生の「技術力」志向の、両方を満たすことが強みとなったようだ。
3位は「JR東海(東海旅客鉄道)」がランクイン。5位にも「JR東日本(東日本旅客鉄道)」が入り、理系大学院生の就職先として鉄道会社が高評価であることを印象付けた。選社理由としては「社会的貢献度が高い」がJR東海・JR東日本共に24.3%となっているのが目を引く。就職意識調査によると、理系男子で10.6%、理系女子で6.6%が「社会に貢献したい」という就職観を持っており、学生の支持も集めたようだ。
4位に入ったのは「三菱重工業」。選社理由は「業界上位である」(22.6%)と「技術力が高い」(22.0%)が多かった。ベスト20で、選社理由「技術力が高い」の割合が最も高かったのは9位に入った「富士フイルム」で28.2%となった。デジタルカメラや映画フィルムなどから化粧品などに至るまで様々な分野での製品を生み出す技術力が評価されたようだ。その他、理系大学院生のランキングの特色として、理系総合より大幅に高い順位となった企業を見ていくと、「花王」(理系総合19位→理系院生10位)、「東レ」(理系総合26位→理系院生13位)、「AGC旭硝子」(理系総合63位→理系院生14位)などが挙げられる。